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『ちょっと野暮用で出かける』と言われると、なんだか怪しく思うのは私だけでしょうか。「野暮用」と言われると『どんな用?』と聞きにくくなることも確かですが、『深く詮索するな』と言われているような気分になります。
そんな「野暮用」、何となく言葉の雰囲気は伝わってきますが、実際どのような意味合いがあるのかが、分からない人が多いのではないでしょうか。
この記事では、「野暮用」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「野暮用」の意味と語源
「野暮用」の意味
最初に、「野暮用」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「野暮用」は「やぼよう」と読みます。
「野暮用」とは、「仕事上のつまらない用事」という意味です。
遊びや趣味ではない、実務上の何の変哲もない用事のことを表します。
「野暮用」の語源
続いて、「野暮用」の語源をご紹介します。
「野暮用」は「野暮」と「用」に分けて説明していきます。
「野暮」とは「人情の機微に通じなく融通が利かない人」「洗練されていない」「遊里の事情に通じないこと」という意味です。粋じゃない、田舎臭いということです。粋じゃなく、田舎臭いことに人は興味が沸きません。
漢字は当て字です。
「野暮ったい」や「野暮な奴」「野暮なこと言うな」「野暮なこと聞くな」などと使用されます。
例えば、あまりおしゃれな恰好ではない人のことや垢抜けしていない人のことを「野暮ったい」と使ったり、男女の仲について空気を読まずに聞いてくる人に対し、「野暮な奴」と言ったりします。
そのような用事に対して「野暮用」と使われます。
「用」は「使う」「役立てる」「やっておくべき仕事」ということです。
「野暮用」はつまらない用事、気乗りせず、興味のわかない仕事ではあるものの、やっておかなければならない事柄であることは間違いありません。
「野暮用」の使い方
次に、「野暮用」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「父は、たまに野暮用だと言って出かけることがある」
- 「野暮用で来たとお客さんは言っているが、お目当てはかわいい店員だ」
- 「野暮用も済んだし、気合い入れて仕事に打ち込むか」
- 「兄の野暮用は、どうしても今日中に行わなければならないことだった」
- 「この頃、野暮用ばかりで忙しい」
「野暮用」は大きな用事ではありませんが、済ませておくと後が楽な事柄が多いです。
「野暮用を(済ます)」「野暮用で(出かける)」などと使用されることが多いですね。
「野暮用」の類義語と英語表現
「野暮用」の類義語
それでは、「野暮用」の類義語をご紹介します。
- 雑務(ざつむ)
- 小用(しょうよう)
「雑務」は「こまごました種々の事務」という意味です。本来の仕事の他にもやらなければならない小さな仕事のことを言います。例えば、掃除などは直接売り上げにはかかわらない部分ですが、やらなければならない仕事ですね。
「小用」は「ちょっとした用事」という意味で使われます。
どちらも、重要ではない用事や仕事ですね。
「野暮用」の英語表現
最後に、「野暮用」の英語表現をご紹介します。
- Uninteresting business(野暮用)
- Minor business(野暮用)
【例文】
- I will go out in uninteresting business tomorrow(明日は野暮用で出かける)
- He does not come home with going out in uninteresting business(彼は野暮用で出かけたまま帰ってこない)
「Minor business(野暮用)」は、直訳すると「小さい仕事」で「マイナーな仕事」という意味です。「Minor」は「重要でない」という意味があります。
「Uninteresting business」は「面白くない仕事」と直訳されます。「Uninteresting」は「つまらない」「退屈な」という意味があります。
どちらの言葉も大したことのない、あまり重要性がなく、興味が沸かない用事、仕事という使われ方をします。
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まとめ:「野暮用」はいずれ…
以上、「野暮用」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | やぼよう |
意味 | 仕事上のつまらない用事 |
語源 | 野暮は粋じゃない、田舎臭く興味が沸かないことではあるが、やらなければならない用事 |
類義語 | ・雑務(ざつむ) ・小用(しょうよう) |
英語表現 | ・Uninteresting business(興味のわかない仕事) ・Minor business(マイナービジネス) |
「野暮用」は、あまり人には大っぴらに内容を言わない仕事です。
それは粋じゃない事柄なのですが、やっておかなければ後々大切なことに関わってくることが多いようです。
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