「未曾有」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】

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現代の環境問題はとても深刻で、不測の事態が起きることはしばしばですね。
そんな中で使われている表現に「未曾有」という言葉があります。
難しい漢字も並んでいたりするので、あなたは以前まではあまり聞きなれない言葉だったのではないでしょうか?
昨今では台風や地震などの災害で、ニュースや政治家のコメントでは頻繁に使われているこの「未曾有」ですが、一体どんな意味があるのでしょうか。
この記事では「未曾有」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

「未曾有」の意味と語源

「未曾有」の意味

それでは「未曾有」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「未曾有」は「みぞう」と読みます。
「未曾有」とは「今まで一度もなかったこと、きわめて珍しい」という意味です。
「未曽有」とも書きます。
また以前は「みぞうう」と読まれていたようですが、現在は「みぞう」と読むことが多いです。

「未曾有」の語源

続いて「未曾有」の語源をご紹介します。

仏教の仏(ぶつ)の説くところと如来(にょらい)の説くところの教えを、形式や内容で12に分けたものを「十二分経(じゅうにぶんきょう)」というのですが、その12の中の一つにサンスクリット語で「阿浮陀達磨(あぶただつま)」という内容があります。
「阿浮陀達磨」というのは「 仏の神秘的なことや功徳を感心してほめる」という内容で、詳しく紐解くと「仏・菩薩(ぼさつ)の持っている奇跡などの不可思議な力は素晴らしい」ということになります。
「阿浮陀達磨」はサンスクリット語「adbhuta(アドゥブタ)」と読み、日本語で「希法(けほう)」または「未曽有(未曾有)」のことを言います。

「未曾有」の「未」は「いまだ、まだ」という意味で、「曾」は「かつて」、「有」は「ある」という意味があります。
「未曾有」を漢詩風に読むと、「未だ曾て有らず」と「今までにない」という意味になるのです。

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「未曾有」の英語表現と類義語

「未曾有」の英語の表現

次に「未曾有」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。

  • Unprecedented(未曾有)

【例文】

  • It is an unprecedented heavy snow this year(今年は未曾有の大雪だ)
  • One night passed after an unprecedented event(未曾有の出来事から一夜明けた)

「Unprecedented」とは「precedented」の否定の言葉にあたり、「先例、前例」などの意味があります。

「未曾有」の類義語

「未曾有」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。

  • 空前

「空前」とは「今まで一度も例がなかったようなこと」という意味です。「空前絶後の」などと使われ、この意味も「非常に珍しく、今までに例がない」ということです。
「未曾有」の意味に非常に似ていますね。

 

「未曾有」の使い方

最後に「未曾有」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「未曾有の事件は裁判でなかなか決着がつかなかった」
  2. 「この試合は未曾有の内容で世界中を驚かせた」
  3. 「未曾有の災害など誰も予想がつかない」
  4. 「未曾有の異常気象が地球上のあちこちで起きている」
  5. 「未曾有の不況の中でも経営を存続させている、あの会社は凄い」

「未曾有」は「今までにない悪いこと」で使われることが多いですね。
「未曾有の(災害)」「未曾有の(不況)」などと使用します。

 

「未曾有」を良いことで使いたい

「未曾有」は今までにない最悪のことで使われることが多く、悪いイメージが強く付いています。
しかし元々は仏様が起こす素晴らしい奇跡なのです。それをニュースなどで悪い意味合いで使用されてばかりです。
これからは「未曾有の大豊作」とか「未曾有の平和」などと使用したいものですね。

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