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あなたの周りには「早乙女」という人はいますか?「早乙女さ~ん」素敵な苗字ですね。男性でも女性でも、なんとなく自慢したくなる苗字です。漫画の主人公みたいですよね。
この「早乙女」にも意味があるということをご存知でしたか?たんなる美しい語呂合わせではないのです。
「早乙女」は日本の農業には欠かせない大切な役割を持っていたのです。
この記事では「早乙女」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「早乙女」の意味と語源
「早乙女」の意味
それでは「早乙女」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「早乙女」は「さおとめ」と読みます。
「早乙女」とは「田植えに従事する女性」という意味です。
主に若い女性のことをいい、地域によっては紺の着物、赤い帯、白い手ぬぐいで新しい菅笠(すげがさ)をかぶって田植えをしている地域もあります。しかし、これは祭儀の場合のみです。
「早乙女」の語源
続いて「早乙女」の語源をご紹介します。
大昔から田植えは豊作を願う祭りでもありました。沢山収穫があるように願いを込めて、ひと苗ひと苗植えていったのです。そして、田の神様に奉仕をするのが若い女性の役割だったのです。その若い女性のことを「聖なる乙女」という意味で「早乙女」と呼ぶようになったのです。そして、田植えに参加する若い女性以外の女性のことも「早乙女」と呼ぶようになっていきました。なぜ女性が田の神様に奉仕をする役割になったのかというと、田植えの時におむすびなどをせっせと運び、田植えをする人たちのお世話をしていたからだそうです。
「早乙女」の「さ」は稲の神様のことを意味して、田植えが多くおこなわれる5月の「五月(さつき)」の「さ」も稲の神様から来ているのです。
余談ですが、女性の名前に多い「さおり」という名前は「稲の神様(さ)が降りてくる」→「さ降り」→「さおり」となったそうですよ。
「早乙女」の英語表現と類義語
「早乙女」の英語の表現
次に「早乙女」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- rice‐planting girl(早乙女)
【例文】
- rice‐planting girl plants rice(早乙女が田植えをしている)
- rice‐planting girl is a pastime that gives poetic charm to May(早乙女は5月の風物詩だ)
「rice‐planting girl」の「rice‐planting」は「田植え」という意味です。「米の苗を植える」ということですね。「girl」は「少女」で、「rice‐planting girl」の直訳は「田植えをする少女」です。
「早乙女」の類義語
「早乙女」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 乙女子(おとめご)
- 田植女(たうえめ)
「乙女子」は「少女」のことを指しています。現代ではあまり使用することはないですね。「田植女」は「田植えをする女性」「田植えをするときに雇う女」ということで「早乙女」のことも「田植女」と呼ぶことがあります。
「早乙女」の使い方
最後に「早乙女」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「田植えの季節がくると、早乙女の神事が見られる」
- 「早乙女は、大昔から田んぼの神様に可愛がられている」
- 「早乙女を使って、一句詠んでみようか」
- 「俳句の季語の早乙女は、どの季節なんだろうか?」
- 「早乙女は春と思われがちだけど、夏の季語なんですって」
「早乙女」は俳句で夏の季語です。
「早乙女の(季節)」「早乙女が(田植えをする)」などと使われることが多いですね。
「早乙女」で一句作ってみましょう
「早乙女」は苗字でしか使わないと思っていました。ちょっと響きが素敵で憧れる苗字ですよね。そんな「早乙女」は夏の季語でもあるとは知りませんでした。
この際ですから「早乙女」を使って一句詠んでみてください。
では、私から一句「きらきらと早乙女映る田の水面」
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