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お正月は必ず自分でお飾りを造り、神様をお迎えしています。本物の「松」を付けるのは定番で、「竹」や「梅」は造花などを使うこともあります。「松竹梅」が付いていると来年は良い年になりそうだと思うのです。門松(かどまつ)を飾れるような家ではないけれど、「松竹梅」は何とか飾りたいものですね。
でも、なぜ「松竹梅」なんでしょうか?「和風っぽいからなのかな」と思っていましたが、どうやら違うようです。
この記事では「松竹梅」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「松竹梅」の意味と語源
「松竹梅」の意味
それでは「松竹梅」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「松竹梅」は「しょうちくばい」と読みます。
「松竹梅」とは「慶事、吉祥のシンボル」「品物、座席などを三階級に分けたときの等級の呼称」という意味です。
日本のお祝い事、お正月に使用されるシンボルです。「まつたけうめ」と読む時もあります。
「松竹梅」の語源
続いて「松竹梅」の語源をご紹介します。
中国では「松」と「竹」は寒い季節でも色あせることがない、「梅」は寒い中に開花することから、これらは「清廉潔白(せいれんけっぱく)・節操(せっそう)」という「心が真っ直ぐで綺麗なこと」を表し、画家たちの理想を表していました。
日本に「歳寒三友」が伝わったのは平安時代で、一般の間でも流行ったのが江戸時代です。「松竹梅」は、既に日本では縁起の良いものとされていたので「歳寒三友」は中国の認識とは違い、縁起の良い言葉「松竹梅」とされました。
・「松」の意味
松は「常緑樹」で寒い冬でも葉が落ちずに青々していることから、「不老長寿」の象徴とされてきました。また神が宿る木と言われ日本ではお正月に門松として玄関先に飾られるようになったのです。西洋でも松の仲間の針葉樹は不死や魔除けとして使われます。クリスマスの木も針葉樹ですよね。
日本では年末から松を飾りますが、12月29日と31日は飾りつけをしてはいけない日と言われており、29日は「9」という字から「苦松(くまつ)」といって「苦しいことが待っている」言われています。また、「29」という数字から「二重苦(にじゅうく)」とも言われているのです。31日は「一夜飾り(いちやかざり)」といい、大みそかに松を飾るのは神様に失礼で誠意のない行為とされています。また「一夜飾り」は葬儀を連想させることという意味合いもあります。
「松」をお正月に飾る際は、27日か28日か30日などから飾ると良い年が迎えられます。
28日に飾って29日、31日に「いったん外さなければならない」ということではありません。
・「竹」の意味
「竹」も「松」と一緒で冬でも葉は枯れません。太く丈夫で真っ直ぐというところから「健康」「成長」という意味があります。
曲げても折れることがないところからも、苦境でも耐えて跳ね返す「生命力」という意味を持っているのです。
また、地下茎で繋がり新芽を出すところから「子孫繁栄」の象徴でもあります。
・「梅」の意味
「梅」は寒さの厳しい季節でも花を咲かせ、気高い香りとともに「春がそこまで来ている」ということをお知らせしてくれます。
他の花より早く開花することから「開運」や「出世」とい意味でも使用されます。
たくさんの花を咲かせることから「繁栄」の象徴ともされているのです。
「松竹梅」の英語表現と類義語
「松竹梅」の英語の表現
次に「松竹梅」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
英語で「松竹梅」はそのまま「Sho Chiku Bai」又は「pine、bamboo 、and plum」ということになります。
「松竹梅」は「縁起物」なので、「縁起物」の英語表現と例文をご紹介します。
- lucky charm(縁起物)
- good omen(縁起が良い、良い兆候、吉兆)
【例文】
- Decorate the good luck charms(縁起物を飾る)
- Sho Chiku Bai is a good omen(松竹梅は縁起がいい)
「lucky charm」は「縁起物」他に「お守り」という意味もあります。「good omen」の「omen」は「兆候」「兆し」という意味があります。
「松竹梅」の類義語
「松竹梅」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
「松竹梅」縁起が良いことで使用される言葉
- 鶴亀(つるかめ)
「鶴亀」は古くから縁起が良いとされ、「おめでたいもの」として御祝い事に用いられます。「松竹梅」もまた縁起の良い物として同じく用いられてきました。
「松竹梅」等級などを表す時に用いられる言葉
- 甲乙丙(こうおつへい)
「甲乙丙」は古代中国で始まり、「十干(じっかん)」という甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸のうちの三つのことを言い、カレンダーでは数字のような役割をします。10日間を一区切りとした場合に10日間それぞれに名前が付くような感じです。
現代の日本では最初の三文字「甲乙丙」だけを使用し、契約書などの書類に用いることが多いです。
「松竹梅」の使い方
最後に「松竹梅」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「松竹梅は、お正月には欠かせない飾りだ」
- 「松竹梅のお弁当はどれにする?松にしちゃう?」
- 「結納品の飾りは、松竹梅と鶴亀の水引がついている」
- 「松竹梅がないと歳は越せない」
- 「めでたいことの象徴が松竹梅である」
「松竹梅」は日本の慶事などで使われます。
「松竹梅は(縁起がいい)」「松竹梅の(かざり)」などと使用されることが多いですね。
「松竹梅」どれも同じ価値あり
「松竹梅」は日本で縁起の良い物の象徴とされていますが、ある商品の等級などを表す場合にも用いられます。この場合は「松」が一番良いクラス、次に「竹」最後は梅です。お弁当やおせちの内容の豪華さにより「松竹梅」の名前が付けられることが多いのです。
しかし、本来の縁起で使用する「松竹梅」はランクがあるわけではなく、どれも同じくらい縁起が良い物とされていて同じ価値なのです。
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