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あなたは争いの場にいたことはありますか?男女の恋愛のもつれ話や友人同士の喧嘩、家庭内でのトラブルなどが身近で「修羅場」となることがあると思います。
私も長年生きてきて「修羅場」を経験したことはありますが、生きた心地がしませんね。「これはやばい、人生で一番やばいかも」と思ってしまいます。どのようにしてそこから抜け出したのか思い出せないほどですが、「修羅場」は生きて帰れないのではないか?と思うような漢字を書きます。
では「修羅場」というのはどこからできた言葉なのでしょうか。
この記事では「修羅場」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「修羅場」の意味と語源
「修羅場」の意味
それでは「修羅場」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「修羅場」は「しゅらば」と読みます。
「修羅場」とは「激しい闘いの行われている場所」「激しい闘いが行われている場所を連想する現場」という意味です。
現代では男女のもつれ話の現場などで使われることが多いです。
「修羅場」の語源
続いて「修羅場」の語源をご紹介します。
仏教の守護神またはインドの悪魔と言われている「阿修羅(あしゅら)」と、ヒンドゥー教の武神である「帝釈天(たいしゃくてん)」が闘った場所のことを言います。
何故「帝釈天」と戦うことになったかと言うと、「阿修羅」一族は「帝釈天」が仕切る場所に住んでいました。「阿修羅」には「舎脂(しゃちー)」という娘がいて、「阿修羅」はいずれ、「帝釈天」に嫁がせたいと考えていたのです。ところがその気持ちを知らない「帝釈天」は力ずくで「舎脂」を自分の物にしようとしたのです。怒った「阿修羅」は「帝釈天」に戦いを挑むのでした。最初に悪いことをしたのは「帝釈天」です。ところが「舎脂」は「帝釈天」のことを本当に好きになってしまい正妻となりました。そこで「よかったね」と終わればよいのですが、「阿修羅」は益々怒ってしまったのです。
天界は戦いの場となり、その場所は「修羅場」と言われるようになりました。
「阿修羅」は「帝釈天」を許さなかったことから正の神から悪魔と呼ばれるようになり、更には「帝釈天」の地位が上がるごとに悪者扱いとされるようになっていきました。
「修羅場」の英語表現と類義語
「修羅場」の英語の表現
次に「修羅場」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- scene of bloodshed(修羅場)
【例文】
- The inside of the house became the scene of bloodshed(家の中が修羅場と化した)
- I come through the scene of bloodshed(修羅場を潜り抜ける)
「scene of bloodshed」は、「おぞましい流血の場面」という意味です。他にも修羅場は英語で「pandemonium」や「Fighting scene」と表すこともあります。
「修羅場」の類義語
「修羅場」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 主戦場(しゅせんじょう)
- 合戦場(かっせんば)
「主戦場」は「主だった戦場」という意味です。「メインの戦いの場所」ということになります。「合戦場」も戦いの場所を表します。
「主戦場」も「合戦場」も「修羅場」と同じ戦いの場ではありますが、「修羅場」はスポーツなどの戦いでは使用されません。
「修羅場」の使い方
最後に「修羅場」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「元カノと今カノが部屋に居合わせて、一時は修羅場と化してしまった」
- 「妻と母が喧嘩をすると、家の中は修羅場になるので帰りたくない」
- 「戦場の修羅場を潜り抜けて帰ってきたと、祖父は言っている」
- 「何度も修羅場を潜り抜けてきた僕は、少しのことには動じない」
- 「社内の雰囲気は最悪で、修羅場のようになってしまった」
憎しみや妬みのある戦いの場所が「修羅場」と表現され、スポーツなどの戦いでは「修羅場」は使用しません。
「修羅場(と化す)」「修羅場を(潜り抜ける)」などと使用されることが多いですね。
「修羅場」はいりません
「修羅場」は神様同志の争い事があった場所からできた言葉です。神様同志の争いは力が強すぎ、天界のすべてを壊す可能性がありました。人の「修羅場」も周りを巻き込みすべてを壊す可能性があります。
憎しみや怒りからは何も生まれなく、「修羅場」を潜り抜けたと自慢する人もいるかもしれませんが、「修羅場」は人には必要のないことです。
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