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「走馬灯」というと私は、馬がぐるぐる頭の中で回りながら走ります。競馬のレースで何週も走るイメージです。
「走馬灯のようにかけめぐる」というと何頭もの馬がコースを駆け巡り砂ぼこりが舞う感じなのですが、「走馬灯」というのはどのような意味なのでしょうか?
「走馬灯のように」ということは、「走馬灯」を何かに例えているようです。
この記事では「走馬灯」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「走馬灯」の意味と語源
「走馬灯」の意味
それでは「走馬灯」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「走馬灯」は「そうまとう」と読みます。
「走馬灯」とは「回り灯篭(まわりどうろう)のこと、記憶が頭の中をくるくる回るように蘇(よみがえ)るというたとえ」という意味です。
「走馬灯のようにかけめぐる」などと使われます。
「走馬灯」の語源
続いて「走馬灯」の語源をご紹介します。
江戸時代は馬の絵を行灯(あんどん)という照明器具の中に仕込み、影絵を楽しむ夏の風物詩でした。そこから「走馬灯」という名前になったんですね。
「走馬灯のようにかけめぐる」「走馬灯のように思い出す」などと使われるのですが、これは思い出や記憶が目まぐるしく蘇り、頭の中をくるくると駆け巡る様子が「走馬灯」の様だったところから使われるようになりました。
何か大きな節目の時に今までの人生を思い出したり、人生の終わりを覚悟した時や最後を看取る人側でも「走馬灯」のように思い出が駆け巡るようです。
「走馬灯」の英語表現と類義語
「走馬灯」の英語の表現
次に「走馬灯」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- revolving lantern(走馬灯のように)
【例文】
- A memory with him runs like a revolving lantern(彼との思い出が走馬灯のようにかけめぐる)
- I remember the life like a revolving lantern(人生を走馬灯のように思い出す)
「revolving」とは「回転する」という意味で、「lantern」は「灯篭」のことです。
「revolving lantern」は、「走馬灯」と同じ「回転する灯篭」ということですね。
「走馬灯」の類義語
「走馬灯」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 影灯篭(かげとうろう)
- フラッシュバック
「影灯篭」は「回り灯篭」と同じものです。
「フラッシュバック」は英語ですが、先の「revolving lantern」とはちょっと違って、強い心的外傷を受けた場合に後でその体験が蘇ってくることを言います。
「走馬灯」の使い方
最後に「走馬灯」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「私は走馬灯のように過去を思い出していた時、家族からの大きな呼びかけで意識が戻った」
- 「あの時、思い出が走馬灯のように一気に駆け巡り、ああもうダメのかもしれないと思ったんだ」
- 「父を看取るとき、走馬灯のように幼いころを思い出して感謝した」
- 「卒業式は走馬灯のように、ぐるぐると思い出が頭の中を回っていた」
- 「過去の忘れていた記憶が蘇り、走馬灯のように駆け巡っていた」
「走馬灯」は人生の終わりを覚悟した直前に、ぐるぐると記憶がよみがえるときに使います。
「走馬灯のように(よみがえる)」「走馬灯のように(かけめぐる)」などと使用されることが多いですね。
「走馬灯」のようなものはできれば見たくはない
「走馬灯」のように思い出を見る時は「人生の終わりを覚悟した時」「誰かを看取る時」など死に直面した場合に見るようです。
しかし、すべての人がそのような最後の場面に見るわけではないようです。良い思い出を「走馬灯のように思い出す」のは素敵かもしれませんが、最後を覚悟した時に思い出すのはごめんですね。
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