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私たちは普段から、たくさんの便利なものに囲まれています。
電気があるから色々な物が動き、たくさんの力を使うことなく物事が行えているのです。石油があるから車が走ったり、船が動いたりしてたくさんの物を運んでくれますね。昔のように、ロバやラクダ、馬に荷を引かせることは、ほとんど無いでしょう。
しかし、便利な機械で動くものが使えなくなった場合どうでしょう。大パニックです。災害時などは特に機械のありがたみが解り、同時に自然のものを利用して、何とかしていこうと頭が働くものですよね。
この記事では、「貿易風」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「貿易風」の意味と語源
「貿易風」の意味
最初に、「貿易風」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「貿易風」は「ぼうえきふう」と読みます。
「貿易風」とは「赤道に向って吹く偏東風」という意味です。
赤道付近で東から西へ一年中吹いている風のことを言います。
「貿易風」の語源
次に、「貿易風」の語源をご紹介します。
「貿易風」は、「恒常風(こうじょうふう)」といって一年中東から西へ吹いている風のことを言います。その反対に「偏西風(へんせいふう)」という西から東へ吹く風もあります。
昔は、よその国との貿易は船で行われていました。船の原動力は風です。風が帆に当たらなければ人力で船を漕がなければならなかったのです。
赤道付近ではいつも「偏東風」が吹いていたので、この風に乗って多くの貿易が行われたことから「貿易風」という呼び方になり、今では気象用語になっているのです。
「貿易風」の使い方
続いて、「貿易風」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「上手いこと貿易風に乗れることができれば目的地に早く到着できるだろう」
- 「いつも吹いている貿易風が今日に限って吹かない」
- 「赤道付近で東から西へ吹く風が貿易風だ」
- 「コロンブスは偏西風と貿易風を使いこなしていました」
- 「貿易風が吹いてくれれば僕の商売は順調に進むだろう」
「貿易風」は昔、東から西へ海を航海するための大切な風でした。
「貿易風が(吹く)」「貿易風に(乗る)」などと使用されることが多いですね。
「貿易風」の類義語と英語表現
「貿易風」の類義語
それでは、「貿易風」の類義語をご紹介します。
- 恒信風(こうしんふう)
- 偏東風(へんとうふう)
「恒信風」「偏東風」というのは、どちらも「貿易風」の別名です。一般的には「貿易風」の方が馴染み深いでしょう。「貿易風」は、昔から使用され解りやすいという点で多く用いられています。
「貿易風」の英語表現
最後に、「貿易風」の英語表現をご紹介します。
- trade wind(貿易風)
【例文】
- they rode the trade winds going west(彼らは西へ進む貿易風に乗った)
- Proceed west by relying on the trade wind(貿易風を頼りに西へ進む)
「wind」は「風」ですね。
「trade」は「トレード」といって「売買」「通商」「商売」などの意味があります。プロ野球でよく使用される「trade」の意味はお互いに価値の合う選手同士を入れ替えることやお金を払って選手を迎え入れるという意味があるのです。
まとめ
以上、「貿易風」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | ぼうえきふう |
意味 | 赤道に向って吹く偏東風のこと |
語源 | 元々は「恒常風(こうじょうふう)」といって一年中東から西へ吹いている風のことで、赤道付近ではいつも「偏東風」が吹いていたので、この風に乗って多くの貿易が行われたことから「貿易風」という呼び方になりました。 |
類義語 | 恒信風(こうしんふう) 偏東風(へんとうふう) |
英語表現 | trade wind(貿易風) |
「貿易風」は赤道付近で東から西へ吹く風のことでした。
この「貿易風」が吹いていたからこそ、アジアからヨーロッパへの交易が昔は可能になり豊かになっていったのです。
逆にヨーロッパからアジアへ「偏西風」で渡り、帰りは「貿易風」で帰るという具合でした。陸地を歩くより早くたくさんの荷物も運べたのでしょう。
今は機械でほとんどのことが解決します。しかし、機械が動かなくなってしまった場合のことを考えてみましょう。自然を利用して様々なことを行わなければなりません。
自然の力を再認識して、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
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