「太平楽」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】

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あなたの周りに大して深く考えもせず、勝手なことばかり言って去っていく人はいませんか?こちらはどうしたら仕事が上手く行くかとか人間関係が良好になるか、お金が・・・など真剣に悩んでいるのに、適当なことばかり無責任に発言をしていく人がいるのです。深く内容を聞こうとしたら全く内容がないことがあります。しかし、そのような人は適当に発言してはいるものの、意外と大きなヒントを置いて行ってくれるものなのですよね。
この記事では「太平楽」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

「太平楽」の意味と語源

「太平楽」の意味

それでは「太平楽」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「太平楽」は「たいへいらく」と読みます。
「太平楽」とは「のんきで勝手なことを言う様子」という意味です。
言葉を発することだけではなく、好き勝手に振舞うことも表しています。

「太平楽」の語源

続いて「太平楽」の語源をご紹介します。

元々は「舞楽(ぶがく)」の一つで、舞楽は舞をともなう雅楽のことを言います。舞楽は天皇の即位の大礼などのおめでたい時に「天下泰平」をお祝いして甲冑(かっちゅう)を着て舞うもので、その姿が大変悠長なことから「のんき」と捉えられ「のんきで好き勝手言う様子」といことで使用されるようになりました。
中国では漢の国の劉邦(りゅうほう)と楚の国の項羽が「鴻門の会(こうもんのかい)」で会談した時に楚の国の武将が刀を抜き舞ったそうです。これが日本へ渡り、お祝いの舞となったのですね。

「太平楽」の英語表現と類義語

「太平楽」の英語の表現

次に「太平楽」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。

  • happy-go-lucky(太平楽)

【例文】

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  • He just arranges indulgence in happy-go-lucky talk(彼は太平楽を並べているばかりだ)
  • Father was a person only of indulgence in happy-go-lucky talk(父は太平楽ばかりの人だった)

「happy-go-lucky」と聞くと何かとても幸運な気しかしませんが、意味は「のんきな」「楽観的な」という意味です。「のんき」と言われるのはあまり嬉しくないですが、「楽観的」なのは幸せになるポイントの一つとも言えます。

「太平楽」の類義語

「太平楽」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。

  • 能天気(のうてんき)
  • 左団扇(ひだりうちわ)

「能天気」は「頭の中が快晴」という意味で「雲一つないくらい思考が空っぽ」ということです。何も考えていない場合に使われます。
「左団扇」は「仕事もせず、左手で団扇を仰ぐように何の心配もない生活をする」ということです。

「能天気」については、こちらの記事に詳しく書いています。

「太平楽」の使い方

最後に「太平楽」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「彼があまりにも太平楽なので、私たちはついて行けません」
  2. 「太平楽なことばかり並べていたら、周りに友達がいなくなっちゃった」
  3. 「祖父は太平楽を並べる人で、祖母も大変苦労したらしい」
  4. 「うちの息子はいつまで経っても、太平楽なことを言っているので心配だ」
  5. 「太平楽な兄だけど、たまには良いことも言うことがあるよ」

「太平楽」は傍から見ると、のんきで好き勝手な態度の人を表す時に使います。
「太平楽(ばかり並べる)」「太平楽なことを(言う)」などと使用する場合が多いですね。

 

「太平楽」は平和の象徴

好き勝手な態度や言葉を並べることを「太平楽」と言うのですが、語源を紐解いてみると由緒正しいものでした。優雅で平和を願う舞いだったのです。それをいつしか「のんき」や「好き勝手」という言葉にしてしまったのは、世の中が平和すぎてそれが当たり前になったからではないでしょうか。
「太平楽」は「平和でありがたい、ありがとうございます」と感謝することが少なくなってきているこの時代に必要な言葉なのかもしれませんね。
のんきな人は見ていると腹が立つときもあるかもしれませんが、そのような人もいなければ天下泰平にはならないのではないでしょうか。

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