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私は小さいころ、そろばん塾に通っていました。もっとまじめに取り組んでいればと今は思うのですが、その頃は周りで通っていた人が多かったからという理由で行きはじめたのです。お陰様でちょっとした暗算であればスムーズにできます。ところで、そろばんをされていた方なら聞いたことはあるかと思いますが、「御破算で願いましては」という言葉を先生が、おっしゃっていました。
そろばんの合言葉のようなものですが、特に「御破算」とはどんなことなのかお解りでしたか?
この記事では「御破算」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「御破算」の意味と語源
「御破算」の意味
それでは「御破算」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「御破算」は「ごはさん」と読みます。
「御破算」とは「今までのことを一切捨てて、白紙状態にする」という意味です。
進めてきた物事をゼロの状態にしてしまうことです。
「御破算」の語源
続いて「御破算」の語源をご紹介します。
「御破算」は「そろばん」の球の計算していた部分も含めすべて払って新しい計算ができる状態にすることです。電卓で言うと「0」の状態です。そこから新たな計算ができます。
「御破算」の「御」は飾りです。「破算」は「破」は「破棄すること」で「算」は「計算結果」ということです。
「御破算」は「計算結果を破棄する」ということになります。
そこから、今まで計画をしてきたことなどを白紙状態になることを「御破算」と呼ぶようになりました。
「御破算」の英語表現と類義語
「御破算」の英語の表現
次に「御破算」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- fresh start(御破算)
【例文】
- It should be a fresh start it up now(今までのことは御破算にすべきだ)
- Yesterday of the story makes it a fresh start(昨日のお話は御破算にします)
「fresh start」は「御破算」という意味もありますが、「再出発」という使われ方もします。「fresh」は「新鮮な」「新しい」ということ、「start」は「始まり」「開始」という意味です。
「御破算」の類義語
「御破算」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 白紙撤回(はくしてっかい)
- 頓挫 (とんざ)
「白紙撤回」は「一度決まったことを何もなかった状態にする」ということです。「初期化」することですね。
「頓挫」は「勢いが途中で弱まってくること」「計画などが途中で無くなること」という意味です。どちらの言葉も「御破算」の意味に良く似ていますね。
「御破算」の使い方
最後に「御破算」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「せっかくここまでたどり着いたのに、この計画は御破算だ」
- 「御破算になった話を、二度と蒸し返さないで欲しい」
- 「大切に構想を練ってきた計画が、資金面で御破算になってしまった」
- 「あのお見合いの話は、御破算にしてほしいと仲人さんに伝えてください」
- 「来月の旅行の話は、仕事が忙しくて御破算になったよ」
「御破算」は自分で白紙にする場合と、誰かにされる場合の両方があります。
「御破算に(なった計画)」「(あの話は)御破算にして」などと使うことが多いですね。
「御破算」にされる
「御破算」は計画などを白紙状態の、何もなかったようにすることです。「御破算にされた」となると、「誰かに白紙の状態にされた」ということになります。「御破算にされた」と使うことの方が、多いかもしれないですね。
誰かに白紙の状態にされるのはちょっと面白くないのですが、そろばん用語としては「リセット」の意味があります。「御破算で願いましては」という合図から「読み上げ算」という計算が始まるのですが、これは「新たな計算を初めてください」ということです。ですから「御破算」は新しい計画のスタートでもあります。
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