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昨日までテレビなどで大騒ぎしていた話が、急に話題に上らなくなることがありますね。これって、どこからか圧力がかかって話しちゃだめだよとなっているようですよ。政治の問題に限らず、芸能界のスキャンダルなんかも事務所では一切口外しないこともあります。あなたの身近なところでも、「この件は外で話さないように」「漏らさないように」などと「箝口令」が敷かれることがあるのではないしょうか。
言いたいけど言えない、ジレンマですね。「箝口令」が敷かれているという言葉よく聞きますが、「箝口令」とは具体的にどのようなことなのでしょうか。
この記事では、「箝口令」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語の表現をご紹介します。
「箝口令」の意味と語源
「箝口令」の意味
それでは「箝口令」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「箝口令」は「かんこうれい」と読みます。
「箝口令」とは、「ある物事について他人に話すことを禁止する命令」という意味です。
「ある物事」は大抵、問題事で内容を他で話すと大きな不利益になり、「この件は他所で話さないように」とされます。
「箝口令」の語源
続いて「箝口令」の語源をご紹介します。
「箝口令」の漢字を一つずつご説明していきますね。
まずは「箝」です。この「箝」という漢字は、中々見る機会が少ないのではないでしょうか。意味は「はさむ」「くびかせ」ということです。「くびかせ」というのは漢字で「首枷」と書き、罪人の首を板で固定し自由を奪う刑のことを言います。これだけを読むとなんだか、おどろおどろしいのですが。板に首が入る穴が空いており、首輪のように使用します。「箝」は自由を奪うというニュアンスで使用される漢字です。
次に「口」ですが、人間の「くち」ですね。声を出したり、ご飯を食べたり、呼吸したりもできます。物が出たり、入ったりする所にも使われます。「箝口」は「固定された口」ということ、つまり「口をつぐんで物事を言わないこと」です。
最後に「令」ですが「命じる」「いいつける」という意味があります。「箝口令」は「口をつぐんで物事を言わないことを命じる」ということです。
「箝口令」の使い方
次に「箝口令」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「この件に関して、社内では箝口令を敷かれた」
- 「学校では箝口令を敷いて、生徒の安全を保持した」
- 「党内で箝口令が敷かれたようで、例の件では皆が口をつぐんだ」
- 「昨日まで事件について大騒ぎのマスコミが、箝口令のせいか静かになった」
- 「事務所で箝口令が敷かれたのだが、大スキャンダルは外に筒抜けだった」
「箝口令」はトラブルが起きそうな出来事について口にしないと命令することです。
「箝口令が(敷かれる)」「箝口令が(出た)」などと使用されることが多いですね。
「箝口令」の類義語と英語表現
最後に「箝口令」の類義語、また「箝口令」の英語表現をご紹介します。
「箝口令」の類義語
「箝口令」の類義語をご紹介します。
- 口止め(くちどめ)
- 口外禁止令(こうがいきんしれい)
- 言葉狩り(ことばがり)
どの類義語も他所で口に出してはいけないという意味で使用されます。
「箝口令」の英語表現
では次に「箝口令」の英語表現をご紹介します。
- Gag law(箝口令)
「Gag」って、あの「ギャグ」です。面白いギャグを言うとかの「ギャグ」です。その「law(法令)」なのです。
直訳は「ギャグ(冗談)の法令」ということになります。「Gag law」は「さるぐつわ」や「自由な発言の禁止」という意味もあります。
まとめ
以上、「箝口令」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | かんこうれい |
意味 | ある物事について他人に話すことを禁止する命令 |
語源 | 「くびかせ」に挟むように口の自由を奪うということ |
類義語 | ・口止め ・口外禁止令 ・言葉狩り |
英語表現 | gag law(箝口令) |
「箝口令」は外部に漏れては困る内容を話すことを禁ずることです。しかし、何故かそういう話は漏れてしまうものですね。人の口には戸は立てられないといいます。
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