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「これ、下手くそだけど一生懸命作ったクッキーなの」と言われて渡されるのと「見た目はイマイチだけど、味は絶品で絶対保障するからクッキー食べて」と渡されるのと、どちらを食べたくなりますか?
私なら後者ですね。少しでも自信が見えている、何かを強烈にアピールしている方が食べてみたくなります。もちろん、「一生懸命作った」という言葉もアピールポイントなのでしょうけれど、食べ物に関してはやはり味です。「一生懸命作ったけど、見た目も味もイマイチな物はちょっと・・・」と思うのは非道でしょうか?
「はったり」を言ってでも「おいしいクッキーだ」ということを言った方が、例えごく普通の味だとしても印象は残ると思うのです。
この記事では「外連味」を上手に使えるように「外連味」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「外連味」の意味と語源
「外連味」の意味
それでは「外連味」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「外連味」は「けれんみ」と読みます。
「外連味」とは「はったりやごまかしをすること」という意味です。
演劇で使用されることが多いです。
「外連味」の語源
続いて「外連味」の語源をご紹介します。
現代用語であまり良いイメージのない「外連味」ですが、歌舞伎での早変わりや宙乗りなどの演出は今や歌舞伎の技の一つであり、それを楽しみに観覧しているお客さんもいるのではないでしょうか。
「はったり」という意味も普段使用する場合は「相手を威圧するための言動」「大胆にもっともらしく、大げさに話すこと」という意味ですが、元々は賭博で客に「もっと賭けろ賭けろ」とけしかける意味で使用されていたようです。自分を大きく見せる「はったり」は時には必要なことです。
歌舞伎の技と言いますか用語の一つに「外連味」の意味に似て、超有名な言葉がありますね。それは「見栄を切る」です。これは「大げさな言葉や態度で自信を見せる」という意味で歌舞伎のポーズでもあります。歌舞伎では、「外連味」や「見栄を切る」ということが演出の上で今や欠かせないものとなっているのですね。
「外連味」の英語表現と類義語
「外連味」の英語の表現
次に「外連味」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- Playing to the gallery taste(外連味)
【例文】
- That actor is full of playing to the gallery taste(あの役者は外連味だらけだ)
- I expect a sentence with more playing to the gallery taste(もっと外連味のある文章を期待している)
「Playing to the gallery taste」の「Playing」は「遊び」、「gallery」は「画廊」「見物人」などの意味があり、それに「味」という英語の意味の「taste」が付きました。
「play to the gallery」という英語があり、こちらも「外連味」に似ている言葉ですが「舞台から遠い人目当てに演じる」という意味があります。
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「外連味」の類義語
「外連味」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 芝居気(しばいぎ、しばいげ)
「芝居気」は「演技をする」「人前を繕うとすること」という意味で本来の自分を出さずに繕うことです。
「芝居気たっぷり」などと、わざとらしい芝居に対して使用されることが多いです。
「外連味」の使い方
最後に「外連味」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「外連味があった方が、面白い作品ができることがある」
- 「あの映画は、外連味が目立って感情移入しにくかった」
- 「時には外連味も必要な場面が人生にはある」
- 「自然な演技を心がけてきた私に物足りないものは、外連味だそうだ」
- 「この小説は、外連味ばかりで現実離れしすぎている」
「外連味」は歌舞伎や浄瑠璃でよく使用される言葉ですが、映画やドラマなどの演劇や小説などでも使われます。
「外連味が(必要)」「外連味が(目立つ)」などと使われることが多いですね。
「外連味」も必要
「外連味」は「はったり」です。人は、他人の「はったり」がすごく気に障るようです。やはり自然体が受け入れやすいのでしょう。でも、何か物事を始める時は「はったりでもいいから」と言われ、自分を大きく見せるよう奮闘するものですよね。
最初から自信無さげに物事を始めてしまっては、周りから認められるまで遠い道のりです。「外連味」をすることで自分をアピールしてファンを増やすことが大切なのですね。
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