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小学生の低学年頃まで洋服などは母が選んだ物、又は兄姉のお下がりを着る人が多かったでしょう。私もそうでした。その頃はまだ、洋服に「無頓着」なところもありました。成長するに従い、洋服も自分で買うようになっていきました。でも、父というのはその辺はいつまで経っても「無頓着」ですよね。洋服なんて選んでいることが時間の無駄のような言い方をする人もいます。仕事には割とこだわるのに、面白いものです。
この記事では「無頓着」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「無頓着」の意味と語源
「無頓着」の意味
それでは「無頓着」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「無頓着」は「むとんじゃく」、または「むとんちゃく」と読みます。
「無頓着」とは「細かいことを気にしない」「物事にこだわらない」という意味です。
「無頓着」は、執着してこだわるようなことはない人で鈍感な人を指す場合があります。
「無頓着」の語源
続いて「無頓着」の語源をご紹介します。
「頓着」は昔「貪着」と書かれていました。「貪」は「貪欲(どんよく)」の「貪」です。「貪」の意味は「むさぼる」「欲深い」ということです。仏教で「貪着」は「欲望のままに物事に対し、執着する」ということで、教えとは少し違うということを言っています。
いつからか「貪着」は「頓着」と書かれるようになりました。「貪着」は「欲深い」ということ、「頓着」と書けば「気にする」ということで、意味合いにも変化が起きました。
そして「無頓着」は「気にしない人」「気にかけない人」という意味で使われるようになりました。
「無頓着」というと否定的な言葉なので悪いイメージがありそうですが、物事に執着しないということは「欲深くしない」という仏の教えとなります。
「無頓着」の英語表現と類義語
「無頓着」の英語の表現
次に「無頓着」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- Indifferent(無頓着)
- Inattentive(無頓着、無愛想)
【例文】
- He is indifferent to the clothes(彼は服装に無頓着である)
- Inattentive to the love she has married(恋愛に無頓着な彼女が結婚をした)
「Indifferent」は「無関心」という意味もあります。気に掛けない人を表す時に使用されますね。「Inattentive」は「不注意な」「怠慢な」という意味もあります。
「無頓着」の類義語
「無頓着」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 無気力(むきりょく)
- 無感動(むかんどう)
「無気力」は「何もする気が起きない」という意味です。物事をやりきった後や、何かに裏切られたりしたあとなどで「無気力」となることはよくあります。
「無感動」は「心が動かない」「動揺しない」ということです。心がない場合も「無感動」になることがあります。
「無頓着」の使い方
最後に「無頓着」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「あいつは無頓着だからモテないんだよ」
- 「掃除や洗濯に無頓着だから、彼の奥さんは楽だよね」
- 「研究にばかり没頭して、周りの人に無頓着だから相談できる相手もいない」
- 「服装に無頓着な父は、毎日母の選んだ派手な服を着ている」
- 「無頓着な親父さんの子供とは思えない、気配り上手の娘さんだ」
- 「無頓着が功を奏し、お金を使わないので貯金が沢山ある」
「無頓着」はみんなが気にすることを気に掛けない人を表します。
「無頓着な(人)」「(彼は)無頓着だから」などと使われる場合が多いですね。
愛されキャラの「無頓着」
「無頓着」は「無」という漢字が付いているので、否定的で悪い言葉にも聞こえますが、「無頓着」な人はかなりの「愛されキャラ」です。「無頓着」なあまり、呆れられる始末です。たとえ穴の空いた靴下を履いていても、数日お風呂に入らなくても笑って誤魔化してしまうような性格に思えます。
「無頓着」な人はそのままでいてほしいと願います。何か人を和ませる力を持っているのだと思います。
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