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電車で田舎の田園を通る時、「あ~のどかでいいな~」と思いませんか?時折人が作業していたり。「あれ?あのひとピクリともしないんですけど」と思うことありますよね。電車に乗ってると一瞬で動いているか止まっているか分からないのですが、たまたま、翌週も同じ電車に乗ると「この前の人がいる、しかも同じ服装で、同じ体制に見える」となります。これはもしかして「案山子」か、とやっと気が付くのです。
この記事では「案山子」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「案山子」の意味と語源
「案山子」の意味
それでは「案山子」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「案山子」は「かかし」と読みます。
「案山子」とは「田畑などの中に人の形やそれに似たものを置いて、鳥などの害獣を追い払うもの」という意味です。
「へのへのもへじ」の顔の人形が代表的です。
「案山子」の語源
続いて「案山子」の語源をご紹介します。
「案山子」は人に見立てた人形のことを想像する人が多いとは思いますが、先述のように「臭いで追い払うもの」「鳴子や空き缶などで音を出して追い払うもの」「光るもので追い払うもの」も「案山子」とされているのです。
地域によって「案山子」は「おどし」「そうず」などと呼ばれていいて、漢字は「案山子」と書きます。
「案山子」の英語表現と類義語
「案山子」の英語の表現
次に「案山子」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- scarecrow(案山子)
【例文】
- I protect rice by a scarecrow(案山子で稲を守る)
- The scarecrow is the part of watch of the field.(案山子は畑の見張り役です)
「scarecrow」は「案山子」と訳されますが、英語圏での意味合いは「みすぼらしい人」「痩せ衰えた人」と使用されます。これは日本の「案山子」がボロボロの古着を藁(わら)や木の棒に被せて人に見立てたものが「みすぼらしい人」や「痩せ衰えた人」に見えるからでしょう。
「案山子」の類義語
「案山子」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- わら人形(わらにんぎょう)
「わら人形」は稲の藁を束ねて人の形にしたもので、人間の代わりとして様々なことで使用されます。例えば厄除けや、昔は人形を持って田畑の周りを歩き川に流して害虫駆除として使用していました。川に流すことで害虫も一緒に流れるという考えです。
しかし、「わら人形」の一番有名なものは憎い人を思って五寸釘を打つ「丑の刻参り(うしのこくまいり)」でしょうか。人の代わりになるというところで、「案山子」と共通していますね。そして、「案山子」は藁に服を着せて作ることもあります。
「案山子」の使い方
最後に「案山子」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「案山子が畑を見張っているから安心だ」
- 「人間のやつらは今年も案山子なんて置いて、俺たちカラスを脅しているつもりだ」
- 「よその畑の芋を頂戴しようと行ったら、人がいて怒られた。案山子だと思ったのに」
- 「あれは案山子?人間?あ、動いたから人間だ」
- 「もう少し食べて栄養をつけないと、案山子みたいになるよ」
「案山子」は畑にあって、人と本当に間違えますね。そんな時に使うと良いでしょう。
「案山子(だと思う)」「案山子を(設置した)」などと使われることが多いです。
人間の知恵「案山子」
昔から人と動物は畑の作物を巡り戦ってきました。
どうしたら今年は豊作になるか、動物から食べ物を守れるかと悩んだ結果、人がいると動物は寄ってこないことに気が付き「案山子」のように人っぽいものや、キラキラ光ったり臭かったりガチャガチャうるさい音を出して追い払ったのです。
そして環境にもやさしく、動物にも優しい「案山子」は今の時代にも受け継がれています。
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