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毎日のように着る部屋着や肌着は、ゆったりとしたものがいいですよね。
私も、ある日「いつも着てるシャツどこやったの?」と母親に聞いたら、「もうボロボロだったから捨てたよ」となって、喧嘩になったことがあります。
あなたもそんな経験、一度はしたことがあるのではないでしょうか?
そんなお気に入りの物の中に「莫大小」というものがありますが、あなたはこの漢字読めますか?「ばくだいしょう」ではありませんよ。
この記事では、「莫大小」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語の表現をご紹介します。
「莫大小」の意味と語源
「莫大小」の意味
それでは「莫大小」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「莫大小」は「めりやす」と読みます。
「莫大小」とは、「機械編みで編まれた編み物や布」という意味です。
伸縮性に優れたジャージー素材、肌着や靴下で使用されている布地です。
また、大きくなったり小さくなったりする素材のことから「人の言いなりになる」ということでも使用されることもあります。
「莫大小」の語源
続いて「莫大小」の語源をご紹介します。
まず「莫大小」という漢字は、当て字です。スペイン語の「medias(メディアス)」ポルトガル語の「meias(メイアシュ)」と「靴下」を意味する言葉が転じ「メリヤス」と呼びました。
「メリヤス」という編み物はエジプトで生まれた布地で、16世紀後半頃に日本に伝来したと言われています。江戸時代には「目利安」や「女利安」という当て字が生まれ、どちらも「めりやす」と音の方での当て字でした。
「莫大小」という漢字の当て字が今も尚、使用されている理由はファッション業界用語だからです。「莫」という漢字の意味は「無い」という否定の言葉です。それに「大小」が付いています。この「大小」は伸縮性があってサイズの大小を問わない生地だよ、という意味です。「大きくもないし、小さくもない」ということです。
他人に合わせて変化が出来る人のことも「莫大小」といい、あまり良いイメージを持たれてはいませんが、良く言えば臨機応変の人のことを表わします。
ちなみに、生地の意味の当て字ですので、どの漢字に「めりやす」の文字が当てはまるのか、ということはありません。
「莫大小」の使い方
次に「莫大小」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「お母さん、この手編みの靴下、莫大小編みは何段編むの?」
- 「莫大小は、エジプトから古く伝わる歴史が長い布です」
- 「肌着の生地はやっぱり、莫大小が着心地いいな」
- 「莫大小の布で手作りマスクを作ると、ゴムひもが要らないんだ」
- 「最近太ってきたので、莫大小の生地ばかりの物を選んで着ている」
- 「莫大小は伸縮するので動きやすいし、窮屈じゃない、私の体に合っている」
- 「莫大小の会社が日本にはたくさんある」
- 「人によって変わる彼は、莫大小男だね」
「莫大小」は伸縮性に優れゆったりとした服にも使用されます。
「莫大小(編み)」「莫大小(素材)」などと使われることが多いですね。
「莫大小」の類義語と英語表現
最後に「莫大小」の類義語、また「莫大小」が英語ではどのように表現されているか合わせてご紹介します。
「莫大小」の類義語
「莫大小」の類義語をご紹介します。
- 女利安(めりやす)
- 目利安(めりやす)
- 唯々諾々(いいだくだく)
「女利安」「目利安」はどちらも「莫大小」の別の漢字です。
「唯唯諾諾」は人の言いなり、「ハイハイ」と返事をしてしまうような人のことを言います。
「莫大小」の英語の表現
では次に「莫大小」の英語表現をご紹介します。
- Knitted good(莫大小)
- Knitted fabric(莫大小)
- Looped fabric(莫大小)
- Compliance(いいなり、準拠)
素材自体を表す単語と、最近は日本語でそのまま使われる「Compliance」という表現もあります。
まとめ
以上、「莫大小」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | めりやす |
意味 | 編み機で編んだ編み物 |
語源 | スペイン語で「mediasu」ポルトガル語で「meias」と靴下を意味する「メリヤス」が元で、「大小のサイズを問わない」という意味の当て字。 |
類義語 | 女利安、目利安、唯々諾々 |
英語表現 | ・Knitted good ・Knitted fabric ・Looped fabric ・Compliance |
「莫大小」は伸縮性に優れた編み物です。今でもこの漢字が入った生地の会社名が多く存在します。日本人には大変馴染みのある、生地なのです。また、伸縮性のある性格を持った人も日本には多いように思います。
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