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何年もかかり努力してきたことや行いをおろそかにすると、元に戻っている事って意外と多いものです。
身近なことでは、ダイエット。
せっかく痩せてきたのに、少しくらい食べてもいいかなと食事制限を解除したり、運動をサボったりするとリバウンドしてしまいますね。
他にも、地球規模でみると環境汚染は世界中の人で取り組まなければ、抑えられている汚染がどんどん進んでしまい「元の木阿弥」になってしまいます。
良い状態に向け、努力してきたことがすべてパーになってしまいます。
この記事では、「木阿弥」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語表現をご紹介します。
「木阿弥」の意味と語源
「木阿弥」の意味
最初に、「木阿弥」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「木阿弥」は「もくあみ」と読みます。
「木阿弥」とは、「一旦良くなったものが再び元の状態に戻る」という意味で、「元の木阿弥」の略語として使用されますが、「元の木阿弥」と使われる機会が断然多いです。
行ったことが最初の状態になり、無駄になってしまうという意味もあります。
「木阿弥」の語源
続いて、「木阿弥」の語源をご紹介します。
「木阿弥」とは、実は人の名前です。
戦国時代に、筒井順昭という武将がいました。結果的に筒井順昭は病死しましたが、幼少の息子である筒井順慶がいたため、幼い息子に家督を継がせるとすぐに敵から攻められ家を潰されてしまうと思いました。
そこで筒井順昭は亡くなる前に遺言として、自分の死を公表せず、自分によく似た「木阿弥」という僧侶を病床に寝かせ、来客の対応をさせたということです。
順慶が成人すると「木阿弥」の役目は終了し、筒井順昭の死を公表しました。
そして、「木阿弥」は戦国武将の生活から、「元の木阿弥」の生活に戻ったのです。
このことから、一度良い状態になったものが元の状態に戻ることを「元の木阿弥」と例えるようになりました。
「木阿弥」の使い方
次に、「木阿弥」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「せっかく目標まで貯金したのに、余計なものばかり購入したら元の木阿弥だ」
- 「庭の雑草を綺麗に取ったけれど、放置したら元の木阿弥になってしまった」
- 「元の木阿弥状態から脱出するには、一からやり直さなければならない」
- 「5キロのダイエットに成功したが、運動を止めてしまい元の木阿弥になった」
- 「休肝日を無視したら血糖値が上昇し、元の木阿弥になってしまった」
「木阿弥」だけで使用することは珍しく、「元の木阿弥」と使われることが多いです。
「元の木阿弥(になってしまった)」「元の木阿弥(状態)」などと使われます。
「木阿弥」の類義語と英語表現
「木阿弥」の類義語
それでは、「木阿弥」の類義語をご紹介します。
- 水の泡(みずのあわ)
- 元の鞘(もとのさや)
「水の泡」は「儚く消えるもの」「努力が無駄になる」という意味です。
水の上に出来た泡が消えていくことからできた言葉です。努力したことが元に戻る「元の木阿弥」に似ていますね。
「元の鞘」は「本来あるべき姿に戻る」ということです。
不仲の間柄が元に戻る時などに使われます。
「木阿弥」の英語表現
最後に、「木阿弥」の英語表現をご紹介します。
- The wheel comes full circle(木阿弥)
「The wheel comes full circle」は英語のことわざです。
意味は「元の木阿弥」と同じで、「元の状態に戻る」ということです。
三字熟語の英語表現を、実践で使えるビジネス場面別でまとめました。
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まとめ:ネガティブな意味で使う「木阿弥」
以上、「木阿弥」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | もくあみ |
意味 | 一旦良くなったものが再び元の状態に戻る。「元の木阿弥」の略語 |
語源 | 戦国武将の代わりとして「木阿弥」という人が置かれ、用が済むと元の生活に戻ってしまったことから。 |
類義語 | ・水の泡(みずのあわ) ・元の鞘 |
英語表現 | The wheel comes full circle(車輪は一巡する) |
「元の木阿弥」として使用していますが、ネガティブな意味で使われることが多いです。
しかし「元の木阿弥」には戻りますが、完全に戻ることは絶対にありません。
人間には経験値がありますので、少しずつパワーアップしています。
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