「下克上」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】

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身分の低い人が高い人に挑むことがありました。今は身分制度が無くなった日本ですが、昔は大変なことだったのでしょう。昔は身分の高い人が権力を持ち、政治をしていたのです。政治のセンスがなくても、身分が高いだけで権力を生まれながらにして持っていたのですね。
そんなセンスのない権力者は、志の強い者から「下克上」をされていました。「下克上」と歴史で聞いたことがありますが、あなたはハッキリと説明することができるでしょうか。
この記事では「下克上」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

「下克上」の意味と語源

「下克上」の意味

それでは「下克上」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「下克上」は「げこくじょう」と読みます。
「下克上」とは「下位の者が上位の者に打ち勝つ」という意味です。
身分の下の者が上の者に対して、兵を挙げて打倒することです。
「下剋上」が元々の漢字でしたが、「剋」が常用漢字ではないため現代では「下克上」と書かれます。

「下克上」の語源

続いて「下克上」の語源をご紹介します。

「下克上」は鎌倉時代からあった言葉なのですが、室町時代から戦国時代に多く行なわれていました。下の身分の者が、上の身分の者から力ずくで権力を奪います。そうして国一揆が盛んに行われて、戦国大名がたくさん生まれたのです。
下剋上の有名なものは、織田信長が明智光秀に倒された『本能寺の変』や織田信忠が羽柴秀吉(豊臣秀吉)に権力を奪われた『清州会議』です。また徳川家康も豊臣家に「下克上」をして、「下克上」に終止符を打ちました。

現代は身分制ではありませんし、軍事的ということはないのですが、政治の世界で大きな権力者が権力を持たない人に反乱を起こされたり、会社内で派閥があり大きな派閥が倒されたり、スポーツの世界でも強い選手を倒した無名の選手のことを「下克上」と呼んだりします。

「謀反(むほん)」という言葉があり、『本能寺の変』は「謀反」と言われるのですが、「謀反」は主君と家臣という近しい間柄である反乱に対して、「下克上」は武家が公家に、官僚が将軍になど身分の下の者が上の者に対して、軍事的又は政治的に地位を奪うことを言うのです。
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「下克上」の英語表現と類義語

「下克上」の英語の表現

次に「下克上」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。

  • Tail wags the dog(下克上)

【例文】

  • Tail wags the dog is done by a subordinate(部下に下克上をされる)
  • I make a plan of the Tail wags the dog(下克上の計画を立てる)

「Tail wags the dog」は直訳すると「尾っぽは犬を振ります」という意味不明な言葉になりますが、「尾っぽ」が下の位の者、「犬」が上の位の者と考えると「下克上」されているのだなと納得できますね。
また、フランス語で「coup d’etat」という言葉があります。「クーデター」と読み世界史でも習う言葉ですが、「下克上」と非常によく似ている言葉で「クーデター」は武力によって政権を奪うことです。

「下克上」の類義語

「下克上」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。

  • 簒奪(さんだつ)

「簒奪」は「帝位、王位を奪う」「支配権を奪う」ということです。
本来その地位に付くべきではない人が地位を奪うと、皮肉で使われる言葉です。

 

「下克上」の使い方

最後に「下克上」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「下克上されないように、戦国時代の武将は必死だったのかもしれない」
  2. 「下克上が行われ、新たな大名が次々と誕生した」
  3. 「そう簡単に下克上ができるわけがない」
  4. 「信長は下克上を繰り返し、のし上がって下克上で落とされた」
  5. 「あの政治家は、下克上して今の地位を築いたのだ」

「下克上」は、上下関係をひっくり返す時に使用される言葉です。
「下克上を(する)」、「下克上が(行われた)」などと使われることが多いですね。

 

「下克上」をするということ

「下克上」をするということは戦国時代の大きな夢だったのかもしれません。
身分の低いものでも高い者に挑むことができるのです。
能力のある者が「下克上」を成功させることができるのです。逆に能力のない権力者が蹴落とされてしまうということですね。

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