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社内での会議、家族の話し合い、学校でのホームルーム、そして国会、国際会議、話し合いは大きなものも小さなものもあります。話し合いですから、どこでも様々な意見はあって当たり前です。
様々な意見があるからこそ、良い解決策などが生まれます。
一つの意見を取り上げるのではなく、いくつかの意見の中から良いところを抽出してまとめることで、良い方向へと導かれるのです。
この記事では、「折衷案」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語の表現をご紹介します。
「折衷案」の意味と語源
「折衷案」の意味
最初に、「折衷案」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「折衷案」は「せっちゅうあん」と読みます。
「折衷案」とは、「二つ以上の案から良いところを選んで組み合わせ折り合いをつけた案」という意味です。
それぞれの良いところを掻い摘んで意見をまとめたものです。
「折衷案」の語源
続いて、「折衷案」の語源をご紹介します。
まずは、「折衷」という言葉を説明していきます。
「折衷」は、「いくつかの異なった良い部分を合わせて一つにまとめたもの」という意味です。
「折」は「折る」ということで、物が曲がることも表しますが、「自分の意見をねじ曲げる」という意味があります。
「衷」は「真ん中」や「偏らない」という意味です。
「折衷」は「真ん中で折り曲げる」ということになります。丁度良い中間地点で偏りが無いということです。「折衷」を使った有名な言葉に「和洋折衷」がありますが、これは「和風と洋風の様式を程よく取り入れる」という意味です。和と洋の丁度良いところを取り入れているのです。
そして、「案」は「考え方」ということで、「折衷案」は「丁度良いところで意見を曲げた考え方」となります。
物事で色々な意見がある中、折り合いを付けなければ世の中は上手く回らないようになっているようです。
「折衷案」の使い方
次に、「折衷案」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「僕と君の意見を、足して二で割った折衷案だよ」
- 「様々な意見を掻い摘み、折衷案としてまとめた」
- 「与野党の折衷案で、国会がまとまった」
- 「良いとこ取りの折衷案が、次の会議に掛けられることになった」
- 「僕のチームの意見を折衷案でまとめたら、すごく良いものになった」
「折衷案」は沢山の考え方の中から良いところを合わせたものなので、偏りが少なく、多くの人に受け入れてもらいやすいでしょう。
「折衷案を(出す)」「折衷案として(まとめる)」などと使用することが多いですね。
「折衷案」の類義語と英語表現
「折衷案」の類義語
それでは、「折衷案」の類義語をご紹介します。
- 妥協点(だきょうてん)
- 落としどころ(おとしどころ)
「妥協点」は「お互いに歩み寄り一致できるところ」という意味です。
「落としどころ」は「お互いの話し合いの中で不満なく納得のいくところ」ということです。
どちらもお互いの意見を合わせたということではありますが、「折衷案」のように良い部分を合わせた意見ではない場合もあります。
「折衷案」の英語表現
最後に、「折衷案」の英語表現をご紹介します。
- Compromise(折衷案、妥協)
【例文】
- I proposed a compromise by talks(話し合いで、折衷案を打ち出した)
- I compiled a compromise to the tomorrow’s meeting(明日の会議に合わせて、折衷案をまとめた)
「Compromise」は「折衷案」のことですが、「妥協」という意味もあります。
類義語で登場した「妥協点」の英語表現は、「A compromise」です。
三字熟語の英語表現を、実践で使えるビジネス場面別でまとめました。
ビジネス英語で使える三字熟語のまとめ30選【英語勉強サイトもご紹介】
まとめ:「折衷案」は和解に向かう
以上、「折衷案」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | せっちゅうあん |
意味 | 二つ以上の案から良いところを選んで組み合わせ折り合いをつけた案 |
語源 | 折衷は漢字から丁度良いところで折り曲げたということ、「案」は「考え」「意見」ということ |
類義語 | ・妥協点(だきょうてん) ・落としどころ |
英語表現 | Compromise(妥協) |
「折衷案」はお互いの意見の良い部分を合わせた案ということですから、意見が食い違い、まとまりにくいときには是非「折衷案」を出したいところですね。
この「折衷案」を提示することで、ぎすぎすした関係になることも避けられますね。
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