「腰巾着」とは?意味と語源、使い方の例文【類義語・英語表現】

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権力を持っている人の周りには人が集まります。その人を慕ってくる人もいれば、自分の利益になるからと寄ってくる人もいます。そしていつも側にいて権力者のお手伝いをしたり、ご機嫌を取ったりしているのです。

 

いつもそばにいると主役ではありませんが、「腰巾着」として多くの人に名前を憶えられることもあるでしょう。また、権力者から沢山学ぶこともあると思います。

権力者に限らず、一般社会でも影響力のある人には必ず「腰巾着」が付いているものです。

 

この記事では、「腰巾着」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語の表現をご紹介します。

 

 

 

「腰巾着」の意味と語源

 

「腰巾着」の意味

 

最初に、「腰巾着」の意味をご紹介します。

まずは読み方ですが、「腰巾着」は「こしぎんちゃく」と読みます。

「腰巾着」とは、「腰に巻いた帯に着けて持ち歩く巾着」「上司などの権力者に離れず付き従ってご機嫌伺いをしている人」という意味です。

主に、「上司など目上の人のご機嫌伺いをしている」とバカにしたマイナスの言葉で使われます。

 

 

「腰巾着」の語源

 

続いて、「腰巾着」の語源をご紹介します。

「巾着」は口に紐を通し、紐を絞ってくくれるようにした袋のことです。「巾着」は日本だけではなく、古代のギリシャでも使用されていました。そして現代でも世界中で使われています。使い方は様々です。

例えば日本だと大きめの「巾着」に体操着やシューズを入れたり、小さいものには、化粧品などの小物を入れバックに入れたりして持ち歩く女性も多いです。

江戸時代はこの「巾着」をお財布として使用し帯に括り付けて歩いていたと言われています。帯は腰に巻いてあるものですから、そこから「腰巾着」と呼ばれるようになりました。

そして常に腰につけて歩くので、ある人について周る人のことを「腰巾着」と呼び、徐々に、目上の人の機嫌を取りながらくっついて離れない人のことを指すマイナスの言葉として使われるようになっていきました。

 

 

 

「腰巾着」の使い方

 

次に、「腰巾着」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「あいつは、部長の腰巾着と呼ばれていることを知らない」
  2. 「女子社員のボスに腰巾着のように付いて周る彼女」
  3. 「腰巾着となって上司のご機嫌をとれば、出世間違いなしなのか」
  4. 「子供の頃の僕は、祖父の腰巾着のように後をついて歩いていた」
  5. 「僕は上司の腰巾着と呼ばれているようだが、この上司について行けば間違いないと思っている」

 

「腰巾着」は、特定の目上の人に媚びへつらう人のことを主に指しますが、元々は単に一緒にくっついている人のことを表わす言葉です。

「腰巾着(のように)」「腰巾着(と呼ぶ)」などと使われることが多いですね。

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「腰巾着」の類義語と英語表現

 

「腰巾着」の類義語

 

それでは、「腰巾着」の類義語をご紹介します。

  • 太鼓持ち(たいこもち)
  • 金魚の糞(きんぎょのふん)

 

「太鼓持ち」とは「人にへつらって気に入られようとする人」という意味で元は宴席で客の機嫌をとり、場を盛り上げる職業の人を言いました。

「金魚の糞」は「一人の人間に沢山の人が付いて周っている」「影響力のある人に弱い者がついて周っている」という意味です。

どちらも力のある人に付いている部分が「腰巾着」と共通しています。

 

 

「腰巾着」の英語表現

 

最後に、「腰巾着」の英語表現をご紹介します。

  • Hanger-on(腰巾着、取り巻き)
  • Shadow(影、腰巾着)

 

【例文】

  • I am said to be his hanger-on and am unpleasant(僕は、あいつの腰巾着と言われ不愉快だ)
  • He follows a president like a hanger-on(彼は、社長に腰巾着のように付きまとう)

 

「Hanger」は「洋服掛け」のこと。「ハンガー」と日本語でも使われていますね。「つるす人」「掛ける人」という意味もあります。

「巾着」も帯に掛けているものですから、そこから「Hanger-on」は「腰巾着」という訳になったと考えられます。

 

三字熟語の英語表現を、実践で使えるビジネス場面別でまとめました。

ビジネス英語で使える三字熟語のまとめ30選【英語勉強サイトもご紹介】

 

 

 

まとめ:人の気持ちを汲んでいる「腰巾着」

 

以上、「腰巾着」についてご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 こしぎんちゃく
意味 腰に巻いた帯に着けて持ち歩く巾着、上司などの権力者に離れず付き従ってご機嫌伺いをしている人
語源 巾着を財布として使用し、離さず腰につけていたことから
類義語 ・太鼓持ち
・金魚の糞
英語表現 ・Hanger-on(取り巻き)
・Shadow(影)

 

「腰巾着」は、目上の人や権力者に付いて機嫌取りをする人のことです。

マイナスイメージの言葉ですが、多くの人が誰かの気持ちを汲んで行動していることを考えるとそれほど悪いことではないのではないでしょうか。

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