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展開の読めない映画やドラマは、ドキドキしますね。
それに引き替え、次のストーリーが分かってしまう演劇もたくさんあります。
それも安心感があるのですが、いつも同じようなものを見せられている気もして、なんだか時間がもったいないです。
思っていた展開と全く違うと、少し新鮮さが出てきます。
水戸黄門だって印籠見せたらみんなが神妙になることは定番ですが、急に黄門様を刀で切りつけてくるとなんだか新鮮です。
水戸黄門は、あれが定番で帰ると落ち着かない人もたくさんいると思いますが、「茶番劇」はどうでしょうか。
この記事では、「茶番劇」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「茶番劇」の意味と語源
「茶番劇」の意味
最初に、「茶番劇」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「茶番劇」は「ちゃばんげき」と読みます。
「茶番劇」とは、「結末、意図が分かっているような、ばかばかしい行為」「見えすいた滑稽な芝居」という意味です。
単に、「茶番」と言われることもあります。
「茶番劇」の語源
続いて、「茶番劇」の語源をご紹介します。
「茶番」という言葉の意味は本来「お茶の用意、給仕をする人」のことを言い、江戸時代の歌舞伎の楽屋でお茶の用意などの仕事をしていた役者のことを言います。
この役者たちが、今でいう前座のようなことをし、かくし芸や芝居をしていたことから、そのことを茶番と言いました。
その芝居のオチが見え見えの内容だったため、「茶番劇」は「オチのわかる芝居」と言われ「結末の分かっている行為」とされたのです。
「茶番劇」の使い方
次に、「茶番劇」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「彼の見えすいた茶番劇に付き合わされる同僚は可哀想だ」
- 「そんな茶番劇は、見たくもない」
- 「政治家の茶番劇は、もう沢山だ」
- 「彼女の茶番劇は、大抵最後に泣き落としだ」
- 「くだらない茶番劇を見せられ、時間の無駄だと思う」
「茶番劇」は、結果が分かっており何度も同じように見せられる場面です。
「茶番劇は(もう沢山)」「茶番劇を(見せられる)」などと使われることが多いですね。
「茶番劇」の類義語と英語表現
「茶番劇」の類義語
それでは、「茶番劇」の類義語をご紹介します。
- 猿芝居(さるしばい)
- 三文芝居(さんもんしばい)
「猿芝居」は、「猿を訓練して芝居をさせたもの」という意味ですが、それが「浅はかなたくらみ」という意味で使用されます。猿も一生懸命なのですがやはり、人間がする芝居には勝てないようです。浅はかなたくらみがばれてしまったときに「猿芝居を見せられた」などと使われます。
「三文芝居」は、「金を払うほども価値のない芝居」という意味です。こちらも見えすいた芝居のことで、そのような見え見えの行動を「三文芝居だ」と言われます。
その他、「劇」に関する四字熟語もご紹介します。
- 「一流の舞台、劇場のこと」「自分の腕前を披露する晴れの場所」という意味の「檜舞台」
「檜舞台」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】
- 「劇の始まる前に語られる前置きの言葉」という意味の「前口上」
「前口上」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】
「茶番劇」の英語表現
最後に、「茶番劇」の英語表現をご紹介します。
- Farce(茶番劇)
【例文】
- I can always show my mother’s farce(母の茶番劇をいつも見せられる)
- Their farce is the same as usual(彼らの茶番劇は、いつも通り変わらない)
「Farce」は「茶番劇」の他に、「道化芝居」「馬鹿らしい真似ごと」という意味もあります。
「茶番劇」が「滑稽な芝居」という意味もありますので、英語でも似たようにバカバカしい行為で使われるようです。
三字熟語の英語表現を、実践で使えるビジネス場面別でまとめました。
ビジネス英語で使える三字熟語のまとめ30選【英語勉強サイトもご紹介】
まとめ:「茶番劇」=見えすいた結末
以上、「茶番劇」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | ちゃばんげき |
意味 | 「結末、意図が分かっているような、ばかばかしい行為」「見えすいた滑稽な芝居」 |
語源 | 江戸時代の歌舞伎のお茶の用意をする人から |
類義語 | ・猿芝居(さるしばい) ・三文芝居(さんもんしばい) |
英語表現 | Farce(茶番) |
「茶番劇」は、見えすいた結末のことを言います。
「この人、次はこう言うぞ」と分かっている人に使われ、結末が分かっているのに見せられるパフォーマンスのことを表わしているのです。
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