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「でぶでぶ百貫でぶ~」という子供の頃に聴いた歌があります。「百貫でぶ」とはどんなことだろう?と今更ながら考えてしまいました。想像では「とにかくすごく太っている」というイメージですね。「百貫」というのは最初、「お寿司を百貫食べる、太っている人」かと思っていました。
「貫」というのは「お寿司」のことではなく、重さの単位だということを知ったのですが、では「裸一貫」というのはどんな意味かご存知ですか?
この記事では「裸一貫」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「裸一貫」の意味と語源
「裸一貫」の意味
それでは「裸一貫」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「裸一貫」は「はだかいっかん」と読みます。
「裸一貫」とは「自分の体以外に資本や財力となるものが何もないこと」という意味です。
自分の体以外は何も持っておらず、頼れるものは自分の体だけということを言います。
「裸一貫」の語源
続いて「裸一貫」の語源をご紹介します。
まずは「裸」ですが「体を覆うものが無く肌がむき出しになっている」ということで、ここでは「身一つで何も持っていない」ということを表しています。生まれたての赤ちゃんのようなイメージです。次に「一貫」とは、生まれたばかりの赤ちゃんの重さを表す言葉で、「一貫」=「3.75㎏」なのです。そして、江戸時代の貨幣に「貫」という単位があり、同じく貨幣の単位に「文(もん)」がありまして、一文銭(いちもんせん)が1000枚で「一貫(3.75㎏)」という重さになるのでした。
「裸一貫」とは「生まれたままの身一つの状態ではありますが、その体は一文銭の価値がある」ということから使われるようになっていった言葉なのです。
「裸一貫」の英語表現と類義語
「裸一貫」の英語の表現
次に「裸一貫」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- Having nothing
【例文】
- Father lived on having nothing again(父は裸一貫でやり直した)
- The predecessors in the family line came over in having nothing to here(先代は裸一貫でここまでやってきたんだ)
「Having」は「持っている」という意味、「nothing」は逆に「何もない」ということです。「Having nothing」は「何も持っていない」「無一物(むいちぶつ)」ということを表しています。
「裸一貫」の類義語
「裸一貫」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 身一つ(みひとつ)
- 無一文(むいちもん)
「身一つ」とは「自分の体だけで他に何もない」ということです。「身一つで家を出た」「身一つで何とか生きていく」などと使います。
「無一文」は「金銭を全く持っていない」ということです。「一文」は現代のお金の単位で使用しませんが言葉として「一文無しになった」などと使いますよね。
「裸一貫」の使い方
最後に「裸一貫」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「今までの経歴をすべて捨てて、裸一貫で頑張ろうと思う」
- 「父は裸一貫で大工の修業をし、会社を作って私たちを育ててくれた」
- 「若い頃、上京した私は裸一貫で仕事を始めた」
- 「右も左もわからないけれど、裸一貫で突き進もうと思う」
- 「裸一貫で他に失うものは、もう何もありません」
「裸一貫」は自分の体一つだけになり、ゼロからスタートする時に使われます。
「裸一貫で(始めた)」「裸一貫で(頑張る)」などと使用されることが多いですね。
「裸一貫」でスタート
生まれたての赤ちゃんは、大きな期待と不安を持ってこの世に「裸一貫」で誕生します。輪廻転生で新しい人生をどんな風に過ごしていくか、まさにゼロからのスタートですね。大人になってからも、それまでの経歴に関係なく始めることは緊張が続き、「裸一貫」でやらなくてはいけないことがあり苦労をたくさんするのですが、その分、人としての視野が広くなるような気がします。
あなたがもし、新たなことに挑戦することを迷っているならば、一度「裸一貫」で突き進んでみても良いのではないでしょうか。
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