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身の回りにあるもので値打ちが低い物、ない物はたくさんあると思いますが、それらがお金になるとしたらあなたはどうしますか?
現代では、フリマアプリなどを利用して自分には不要の物を必要な人へ譲渡する人が増えてきました。価値とは、人それぞれのものなのだと思いますよね。これは「錬金術」の一つではないでしょうか。
では、「錬金術」とは具体的にどのようなことをいうのでしょう。
この記事では「錬金術」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「錬金術」の意味と語源
「錬金術」の意味
それでは「錬金術」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「錬金術」は「れんきんじゅつ」と読みます。
「錬金術」とは「卑金属を貴金属に変えようとする技術」「ありふれたものや価値のないものを貴重なものに作り替える」「お金、財産を生み出す方法」という意味です。
「卑金属(ひきんぞく)」は鉄やアルミニウムなどのたやすく手に入りそうな金属を指し、「貴金属(ききんぞく)」は、金・銀・プラチナなどの高価で手に入りにくい金属のことを言います。
「錬金術」の語源
続いて「錬金術」の語源をご紹介します。
多くの学者たちは「錬金術」で「賢者の石」を作りたかったのです。「賢者の石」は魔力で「卑金属」を「金」に変えたり、人間に不老不死の力を与えるとされてきました。
しかし、実際は「金」を簡単にできるような技術ではありません(「水銀」を使ってできる可能性もあるようですが膨大なお金が掛かります)。それでは本末転倒ですよね。
化学的な術を考えようとしていたのに、昔の人は「魔術」も化学と同じ考え方だったようです。結果的に、「錬金術」は多くの化学的知識が蓄積されて今の自然科学に大変役立っています。
「錬金術」が「お金を生み出す手法」という意味で使用しているのは、日本語だけです。
「錬金術」の「金」が「マネー」の「金」の意味で使われるようになりました。
「錬金術」の英語表現と類義語
「錬金術」の英語の表現
次に「錬金術」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- alchemy(錬金術)
【例文】
- I show alchemy(錬金術を披露する)
- I cannot imitate his alchemy(彼の錬金術は真似できない)
「alchemy」は「錬金術」の他に「魔力」や「秘法」という意味があり、「あるものを他のものに変える」不思議な力ということです。
やはり「錬金術」は「魔力」などの人間の術ではないことを言うようですね。
「錬金術」の類義語
「錬金術」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 練丹術(れんたんじゅつ)
「練丹術」とは「中国で道教を極めた人の術の一つで人が不老不死になれる霊薬(れいやく)をつくる術」ということです。
「人が不老不死になれる」というところが既に現実的ではありませんね。
「錬金術」の使い方
最後に「錬金術」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「君の錬金術を是非、私にも教えて欲しいものだ」
- 「錬金術などと言ってないで、きちんと節約しなさい」
- 「錬金術は、古代から人々の夢だったに違いない」
- 「学者たちは皆、錬金術を学ぶために集まってきた」
- 「錬金術で得たものは、魔力ではなく科学の力です」
- 「昨日、床屋で読んだ雑誌に載っていた錬金術を早速試してみよう」
「錬金術」は「金」を作り出す手法ですが、日本では「お金を手に入れる」手法です。
「錬金術を(学ぶ)」「錬金術は(手法だ)」などと使われる場合が多いですね。
「錬金術」で「金」ができたら
「錬金術」は値打ちのない金属から値打ちのある「金」を作り出そうとした技術です。
結果的にこの技術は確立されていないので、「金」の価値は変わらず価値があるものとして大昔から存在しています。
「錬金術」で「金」ができてしまっては「金」は値打ちのないものになってしまいます。ところが、日本語のお金を生み出す「錬金術」では「価値のないもの」を「価値のあるもの」変化させることができてしまします。それは物に「付加価値」をつけるという技です。こちらの方が現実的で誰でも「お金」を手に入れられそうな気がしますよね。
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