「不文律」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】

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私たち人間は、幼いころから集団の中で生活をしていきます。生まれた時は家族と、少し大きくなって保育園や幼稚園、更に義務教育が何年もあり、進学したり、社会に出たりと、何かしらの集団に属している人がほとんどです。その集団の中では少なからず、目に見えていないルールがあります。そのルールはいつの間にか守って行けるように「常識」が自然と身に付いていくようです。集団の中の目に見えないルールと聞くと、なんだか陰気イメージがありますが、社会生活を送る上で大切ルールなのです。
この記事では「不文律」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

「不文律」の意味と語源

「不文律」の意味

それでは「不文律」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが「不文律」は「ふぶんりつ」と読みます。
「不文律」とは「文章で表されていない法」「集団の中で互いに了解し合っている決まり」という意味です。
法律で、文章では書かれていない「習慣法」や「判例法」を表します。国会で制定された「法」は文章でしっかりと表されている「法」で、反対に「過去の判例」や「世の中の習慣」、「自然に考えたらこうだろう」という国会で決められているわけではない「法」を「不文律」といいます。暗黙の了解での決まり事です。

「不文律」の語源

続いて「不文律」の語源をご紹介します。

「不文律」の漢字をそれぞれご説明していきますね。まずは「文」という字ですが、「あや」「もよう」「ことば」「記録」ということを表わしている漢字です。「不文律」では「記録」「ことば」が当てはまります。
次に「律」という漢字ですが「物事をおこなう基準のおきて」という意味があり、「法則にしたがうこと」です。
そして「不」は打ち消す言葉で使用されます。「不文律」とは「基準のおきてとなる記録ではない」ということになりますね。
「不文律」は明確に何かに記載されている「法」を指すのではなく、ある集団の中で暗黙の了解のうちに決められている「ルール」を指します。明確に記載されている「法」は「成文法」という言葉で、もちろん「不文律」の反対語です。
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「不文律」の英語表現と類義語

「不文律」の英語の表現

次に「不文律」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。

  • unwritten law(不文律)

【例文】

  • I did not understand the unwritten law of this class(このクラスの不文律が私には解らなかった)
  • An unwritten law is an invisible rule(不文律は目に見えないルールです)

「unwritten」は「書かれていない」という意味の英語で「un」は「不」の打消しを表す単語となり、「written」の「書かれている」という意味を打ち消しています。「law」は「法律」です。

「不文律」の類義語

「不文律」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。

  • 不文法(ふぶんほう)
  • 暗黙のルール(あんもくのるーる)

「不文法」は「不文律」と全く同じ意味です。
「暗黙のルール」は「ある集団のなかで明文化されていない決まり」ということです。

 

「不文律」の使い方

最後に「不文律」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「不文律は常識的に決められているルールで、文章として記されているものではありません」
  2. 「この家の不文律は、いつから決まっていたのだろうか」
  3. 「目に見えない不文律があるからこそ、決まりごとが守られているんだよ」
  4. 「学校での不文律を、私は変えて行きたい」
  5. 「いつのまにか、彼と私のあいだには不文律が成立していた」

「不文律」は文章で表していない決まり事です。
「不文律が(ある)」「不文律を(守る)」などと使われることが多いですね。

 

「不文律」を守ることは

「不文律」は目に見えていない「法」です。だからこそ、しっかりと守っていかなければ文章として記されている「法」も守ることができないのではないでしょうか。
常識的なことで明文化する必要のないことを理解し守ることで、決められた「法」を理解することができるのですね。それはただ単に「法律を守る」ことではない、「人間らしく生きる」ということなのではないでしょうか。

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